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再生不良性貧血

退院後、初めての外来診療。骨髄検査の結果はまだ届いていないけれど、「再生不良性貧血」の疑いが強いとのこと。血液細胞の「赤血球」「白血球」「血小板」がいずれも減ってしまう(この状態を「汎血球減少症」というそうです)病気らしい。国内での罹患数は年間 1,000 人程度、そのほとんどは原因が不明で、国の定める「指定難病」となっています。もう少し若ければ骨髄移植をするところだけれど、今後は造血の回復を目指す治療としての飲み薬の服用と、症状の改善を目指す治療としての輸血療法を行うそうです。

自分自身は 3 度の輸血でヘモグロビンの数値が 4.3g/dl から 8.1g/dl まで上がり、現在は 6.6g/dl まで落ちている(来週輸血の予定)のですが、入院前に比べれば 150% 以上にもなるせいか、ここ数年にはなかった快適な生活を送っています。まあそれでも中度から重度な貧血となるのですが。

抗胸腺細胞グロブリン(anti-thymocyte globulin:ATG)+シクロスポリンA(cyclosporine A:CsA)による免疫抑制療法が確立されて以降,再生不良性貧血に対する治療戦略は長らく進展がなかった.しかし,2017年8月にトロンボポエチン(thrombopoietin:TPO)受容体作動薬のエルトロンボパグ(eltrombopag:EPAG)に再生不良性貧血の適応が追加され,同時にCsAが非重症例にも適応拡大されたことから,本邦においても,治療指針の見直しが行われた.EPAGは,造血幹細胞移植しか治療法がないと考えられてきた免疫抑制療法不応例に対しても,薬物療法のみによって輸血から離脱できる新たな選択肢をもたらした.さらに,初発例に対しては,従来の免疫抑制療法と併用することで,治療成績の向上が期待されている.一方,CsAの適応拡大は非重症例に対する外来治療の選択肢を増やしたことから,自己免疫疾患の特徴を有する再生不良性貧血においても,早期診断・早期治療の重要性が増している.(https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/108/6/108_1205/_pdf)